一穂ミチ著【光のとこにいてね】あらすじや口コミ・読んだ感想!

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今まででいちばん自信がありません。
でも、今まででいちばん
「小説書いた〜‼︎」って気が、しています。

著者がそう語る小説とは一体どんな物語となっているのでしょうか。

本の概要

『光のとこにいてね』は、一穂ミチによる感動的な長篇小説で、2022年11月に出版されました。

第30回島清恋愛文学賞を受賞し、第168回直木賞候補作にも選ばれるなど、多くの評価を受けています。

あらすじ

運命的な出会いを果たした二人の少女、小瀧結珠(こたき・ゆず)と校倉果遠(あぜくら・かのん)の四半世紀にわたる物語を描いています。物語は、彼女たちが7歳の時に出会い、互いに特別な存在となる過程を追っています。

結珠は医者の後妻の連れ子で、果遠は団地に住むシングルマザーの娘という異なる背景を持つ二人が、愛情や友情を超えた深い絆を育んでいく様子が描かれています。

彼女たちが15歳、29歳と成長する過程での再会や別れを描写し、それぞれの人生の選択や葛藤が浮き彫りになります。

果遠は結珠に会いたくて有名女子高に進学しますが、再会した時にはそれぞれ異なる人生を歩んでおり、その中での感情の揺れ動きが描かれます。

特に、彼女たちの母親との関係や社会的な圧力が影響を与え、幸せを選ぶことがどれほど難しいかを示しています。

この作品のテーマには、愛と運命、友情の複雑さが含まれています。特に、同性同士の関係性や、家族や社会からの圧力に対する葛藤が繊細に描かれており、読者は彼女たちの心情に深く共感することができます。

また、「光のとこにいてね」というタイトルは、相手への願いや希望を象徴しており、物語全体を通じて重要な意味を持っています。

口コミ

読み終えて、ぎゅーっと抱き締めて、バタバタしました。控えめに言って、最高傑作だと思います。

(平和書店TSUTAYAアルプラザ城陽店 奥田真弓さん)
私はこれを恋愛小説とも青春小説とも呼びたくありません。今あるありきたりな言葉や枠にはまるような作品ではないと思いました。
 
(くまざわ書店四条鳥丸店 山中津加紗さん)
読み終えた瞬間、顔を手で覆って泣き出してしまいました。40手前の男が、です。間違いなく、自分の中で今年No. 1の一冊です。
(三省堂書店海老名店 竹村真志さん)

作品のテーマとして「友情」と「運命」が挙げられ、彼女たちの友情が単なる友達以上のものであり、時には恋愛感情にも似た複雑な感情が描かれているとの意見が多く見られます。

特に、キスシーンがあったことから、友情を超えた感情が存在することに気づく読者もいます。また、作品の文体や描写についても高く評価されており、情景描写が美しく、物語に引き込まれるという声が多かったです。

感想

二人の関係は友情?それとも恋愛?
一言では表せない関係で複雑でしたが、人生の節目に「光のとこにいてね」という祈りをおいていく、お互いに相手を何よりも大切にしている関係に目が離せなかった美しくて愛おしい物語でした。

わたしたちはぜんぜん違うけど惹かれ合った
ぜんぜん違うから惹かれ合った
家庭環境も性格も正反対だったけど
お互いに「不自由」だったから

そして社会問題の風刺として使われる造語、通称「親ガチャ」
これを物語を通じて深く深く伝えている作品だと思いました。

お前は強くて優しいから、弱い母ちゃんを捨てられない。捨てるのはいっつも弱いほうなんだ

若い頃は、親の決定に背いたら人生終わるくらいに思ってた。ある程度大人になれば全然そんなことないってわかるんだよ。でも、いま渦中にいる子供に『大きくなったら親なんか気にならなくなる』って言ったところで希望にはならない、むしろ逆だと思う

 

こんな人におすすめの本です!

・忘れられない人がいる
・親に本音を言えなかった人
・独特な雰囲気に触れたい人
ぜひ一穂ミチさんの世界観に浸ってみてください(^^)

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